2016年4月6日

【平松陽一】組織を動かす経営計画  05

組織を動かす経営計画


05.経営計画を期間で分けてみる

◆経営計画の種類を具体的に考える
経営計画を期間の長短によって分類すると、長期・中期・短期というとことになり、
多くの企業がこの分類方法を取っています。とはいえ、どのような期間が長期、
どのような期間が短期とするかは必ずしもはっきりとしていません。

一般的には、次のように区分されているようです。
① 短期計画-6ヶ月から1年
② 中期計画-3年から5年
③ 長期計画-5年から10年、ないしは10年以上

短期計画は、6ヶ月から1年以内という期間ですから、当然のこととして具体的な
業務執行の色が強くなります。一般的に会計期間に一致させることが多くなり、
1年間を計画期間にすることが多いところから「年度計画」とも呼ばれます。
また、短期計画は、部門計画と全社的な総合計画とに分け、一方が業務実行目標、
一方が利益計画とに関連づけて、目標を達成するために策定します。
また、中期計画は、長期計画を基礎として、どのように実行していくかを計画することになります。
そして、長期計画は、5年、10年という期間をかけて追求する目標を設定し、それをどのように
クリアしていくかを計画するものです。計画内容は、中期計画、短期計画とは質的に違ったものになり、
期間が単に、長い、短いというものではないということです。
単なる期間による区分であるという期間的なイメージを払拭する意味から、
長期計画という名称を使わずに「ビジョン計画」とか「戦略計画」などといった名称を
使っている企業も多いようです。
なお、中期計画、長期計画の期間の長さは、計画の目的や企業の業種・業態によって違ってきます。
計画決定とその実現に必要な期間を考慮し、自社に適した期間を設定する必要があります。


次回:2016年4月20日 掲載

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