【平松陽一】社長・後継者のためのホンネ経営 Ⅲ-27

Ⅲ.「稼業」


27.設備投資フォローのとらえ方

設備投資をしたからには、何が何でも元を取り返さなければなりません。経営者の本性は設備投資をする前よりも後に出るものだということをつくづく感じます。
関係先の社長が古い工場を買い取った時のことです。周りの誰もが果たしてどうだろうという目で見ていたのです。
発端は社長が営業係長と雑談をしている時に新しい工場を持つと営業活動が有利になるという話を聞いたのです。そして、それらしき物件があると係長に聞いたのです。すると、瞬く間に経営者がその物件を買うことを決めてしまったのです。
新しい工場を購入してみると、仕事量が足らないために稼働率が上がらないのです。
すると、この社長は係長にことある毎に電話をして「君が買いたいと言ったから買ったのだ…」という内容の話をしたのです。
この係長は当初は「社長が買うと言ってたから」と社長が悪いと言っていたのですが、社長からの電話が頻繁に来るようになってからは、営業活動を積極的に行うようになったのです。その結果、新工場の稼働率は向上するようになります。
この社長の行動は、パワハラ、ストーカーのように思われるかもしれませんが、誰かが本気になって動かなければ成功などあり得ないのです。
組織の中に永年いると、その弱点に気づくものです。ましてや、同族の中堅・中小企業では社長が悪いと言っていればメンバーは納得してしまうものなのです。出来ないのは仕方ないではなく、何が何でもやらせることなのです。

次回:2019年8月21日 掲載予定

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