Ⅱ.「巧手」
17.黒字経営にこだわるか、こだわらないか |
黒字にこだわるか、そうでないかは、会社の大きさにより異なります。
よく相続対策として会社を赤字にして株価を下げて、跡継ぎに株を渡していくという手法があります。
しかし、これはある規模に達し、組織の体を成しているところでは難しいのです。
大雑把には10億円/年商を超えてきたら、黒字経営を意識すべきでしょう。
これ以下の規模の場合は、黒字でなくてもやりくりの中で何とか経営を回していけるものなのです。
とくに、社長・夫人の2人が組織の中に関与している時は、
2人の給料を調整することにより、利益は調整できるというレベルのものもあります。
ところが、年商10億となると、給料の調整では利益の調整ができにくくなるのです。
何よりも、制度として人事評価をしっかりやらなければならず、
利益が出ていないと、賞与を算定できない不具合が生じるのです。
つまり、社長の裁量巾で赤字を調整できるレベルでは成長発展は望めないものなのです。
次回:2019年3月20日 掲載予定
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