2019年4月3日

【平松陽一】社長・後継者のためのホンネ経営 Ⅱ-19

Ⅱ.「巧手」


19.体験の美化と受け入れ

私達は物事を体験することにより、教訓を得ます。
この教訓の積み重ねにより、どう対応していくかを身につけることができるのです。
だから、多くの修羅場を体験することにより、多くの教訓、深い思慮を身につけることができるのです。
この思慮を持つことにより、経営上の危険に至らずに済む「すべ」を活かすことができるのです。

かつて経営コンサルタントの大御所から、次のようなことを言われたことがあります。
「普通の社長はせいぜい1社か2社の体験から教訓を学んでいる。
しかし、経営コンサルタントは毎日違う会社のことを考え、体験し、
そこから教訓を得ている。」ということです。
だから、経営指導という仕事が成り立つのだということです。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言いますが、
これは経営学と経営の違いではないでしょうか。
本は成功則を書いていますが、それだけでは難しく、実体験が必要になるのです。
車の両輪かもしれません。
従って、実務家である私達は、体験をあまり美化しないことです。
 

次回:2019年4月17日 掲載予定

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