1、長野県神城断層地震より学ぶこと
今般広島市の土砂災害、御嶽山噴火、更には長野県神城断層地震と、
自然災害が多発しています。
いずれの被災地にも足を運んできました。
11月22日夜に発生した長野県神城断層地震で死者が発生していないのが
不幸中の幸いです。
何故、夜中の震度6の地震で、死者が発生しなかったのか?
それは、各地区の区長を頂点としたピラミッド型の安否確認システムが構築されており、
今回も高齢者を含む災害時要援護者の安否確認に大きな成果を挙げています。
しかし、単なる僥倖ではなく、
この地方では住民が隣近所と顔の見えるお付き合いをしており、
高齢者等の災害時要援護者がいれば助け合う共助精神の強い絆が普段からできていたことが
防災行動力に繋がったのです。
しかし、全国的にみてみると、共助精神に基づく防災行動力は今一歩です。
特に都市部の防災対策にも安否確認システムを大いに見習うべき点があります。
今後必ず起こる大災害に備えるには、
まず自分の力で生き残り、地域の共助で生延びることです。
そのためにも、隣保共助体制の確立が急務と言えます。
尾下 義男 先生(オシタ ヨシオ)
危機管理アドバイザー・防災士
精神対話士・生涯学習インストラクター