2022年8月25日

第136回(2022.7)全国経営者大会の感想①-1

今夏(2022.7月)の全国経営者大会の講演への感想として①-1
~いつも以上に、大きなインパクトを受けた大会でした。ありがとうございます。~

◎はじめに

山川裕正氏 コラム5画像1
第7派のコロナ感染が急拡大する中、今夏の全国経営者大会も無事に開催されました。
開催に尽力された皆様や講演者の皆様には、頭が下がる思いです。
いつも以上に大変インパクトのある講演がいくつもあり、とても意義ある大会に思えました。
そこで、引き続き経営者大会について私なりの感想を述べさせていただきます。

オープニングの基調講演は、コンサルタントの遠藤 功氏でした。

-【遠藤 功氏:DXと現場力の両輪で会社を変革せよ】の感想-

講演から感じられたのは、「日本の現場力がどんどん劣化してしまっている」ことへの危機感です。
これまでの日本経済停滞の一番の原因は「現場力の劣化」にあるとおっしゃっており、私も同感です。
山川裕正氏 コラム5画像2それから・・ウクライナ紛争で世界が大きく変わり、マクロ環境的には、日本のビジネス環境は、
今度しばらく良くならないことは間違いない。その時、問われるのはまさに「現場力」。
社長一人ではダメ。実行は現場。実行できる現場をいかに鍛え、その力を引き出していくか。
そのためにも社長の強いリーダーシップのもと、現場の「見える化」「言える化」が大事とのことです。
事例を交えたお話に、あらためて現場の大事さを目覚めさせていただきました。
それから、現場の大事さを強調する一方で未来起点で今のビジネスのあり方を抜本的に見直すべきことも強調されていました。
事例として損保ジャパンのお話がとても心に残りました。
「安心、安全、健康のテーマパーク」というビジョンを打ち出し、
「保険の必要のない世界の実現」をトップが唱えているとのこと。
これまでの自社事業の価値を根本から否定し、否定を基に新たな価値を打ち出そうとしているわけで、びっくりです。
このところ損保ジャパンの業績が飛躍的に伸びている理由もそこにある、と後から振り返って思えた次第です。
皆さんの会社も、既存の事業業態に対して、これ程の自己否定が必要な時代に入っているように思います。
以前、ある印刷会社のお客様をお手伝いした時、営業の皆さんに、
自社紹介としてお客様に「(名刺には印刷とありますが・・実は当社は)印刷会社じゃあない、印刷会社なんです!」と言おう、と言ったら不興を買ってしまったことを思い出しました。
社長さんも納得されていなかったので、そこで終わってしまいましたが、もっと自信もって皆さんに訴えても良かったなと、
コンサルタントとしての未熟さをあらためて反省してしまいました。
山川裕正氏 コラム5画像3建設会社、住宅会社、食品(精密機械)メーカー、食品(製造製品)商社、ビジネスサービス業、システムハウス、人材派遣業・・思いつく業種を挙げましたが、皆さんの既存の業種業態が、本当に成り立たなくなる時代に入っていると思います。新たな事業コンセプトが求められていて、むしろそこにビジネスチャンスがある!と言うことです。
そんなことをあらためて考えさせられた貴重な事例と思いました。
また最後に「創造」には「代謝」つまり、「捨てる、やめる、入れ替える」が大事、と言われ、はっとしました。
私はコンサルタントと言う立場で、これまで加えることばかりアドバイスしていたかもしれないと思いました。
社員さんも忙しい中、もっと捨てて楽になることからはじめて、あらためて加えることを考えないと、
なかなか新しい事には本気になれないだろうと気が付きました。今後のコンサルティングには、
くれぐれも気を付けたいと思います。

後編へ続く

文責:株式会社CBC総研 山川裕正氏

講師SELECT 遠藤功氏 プロフィール(講演依頼サイトの講師SELECTにとびます)

講師SELECT 山川裕正氏 プロフィール(講演依頼サイトの講師SELECTにとびます)

<文責:中村>