04.経営計画を行うねらいは何か |
◆経営計画策定の5つの目的
経営計画は、企業がどのような方向に進むべきであるかを練り上げるわけですから、
まず第一に経営のコンパス(羅針盤)としての役割があります。
将来をにらんだ意思決定や経営資源の調達などを適切に配分するために必要なのです。
第二には、計画性のある目標をクリアすることで経営能力を向上させるという目的もあります。
成り行きまかせや行き当たりばったりの経営活動では実現不可能でも、明確な目標を設定することで
実現性が高まります。あらかじめ、どのように経営活動を行うのかが決まっているわけですから、
目標をクリアすることが可能になるのです。
第三には、個々の社員を経営計画の策定にあたらせることによって、経営意識を持たせることが
できるというねらいがあります。経営計画が、自社にとって、どのような位置づけにあるのか、
その実現をはかるにはどのような方策が必要になるのかがつかめるので、
経営参加の意識が高まることになります。
第四には、経営計画によって、実行の意思決定を可能にしてくれます。
各部署ごと、各個人ごとに経営計画を通して、その目標とするところを正しくつかむことができるからです。
第五には、経営計画がマネジメントサイクルを管理する役割を担うということです。
マネジメントサイクルをスムーズに回すためには、そのスタートの段階において、
きちんと経営計画が策定されていなければなりません。
経営活動が経営計画に沿って行われているかをチェックし、ギャップがあるときには
是正するという評価基準にもなってくるのです。
次回:2016年4月06日 掲載
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