―生成AIに関する小川 亮氏のご講演、これまでの発想を超えるお話!!でした―
~今夏(2025.7)大会講演への感想として②【前編】~
はじめに
最近は、生成AIの話題を目にしない日がないと言っていいでしょう。
経営者の皆さんも、きっと大きな関心を持たれていることと思います。
と言っても、実際に自社のビジネスに本格的に活用されている例はまだまだ少ないのが現実です。
でもだからこそ、今その活用が自社のオリジナルな強みに出来るチャンスでもあります。
今夏(2025.7)の全国経営者大会においては、何人かのご講演者のお話がありました。
多くの方がイメージしている生成AIのとらえ方と大きく違う、とても貴重な内容でした。
生成AIの進化とその普及は日々とんでもないスピードで進んでいて、
今大会の講演内容も、もしかしたら今後常識的な話になっているかもしれません。
それでも今時点でとても参考になり、今すぐ経営に活かせる内容と思えました。
そこで今回取り上げたいのは、ビジネス現場の最前線で、生成AIを活用されている小川氏の実践的なお話です。
とても参考になる興味深い内容でした。
私の感想も交えて、ご講演内容を確認したいと思います。
講演タイトル
中小企業のための「生成AI」の活用法
新商品や企業ビジョンを視覚化
小川 亮氏 ㈱プラグ 代表取締役社長
大会の冊子では、次のような解説が載っていました。
「AIとデザインとマーケティング・リサーチで商品企画支援。
ニーズ探索から、コンセプトや商品デザイン開発、動画やHP製作など商品企画のプロセスを一貫してサポート。
パッケージ評価については、国内で有数の実績がある。」
とても興味を惹かれたわけですが、実際にご講演をお聞きして、生成AIがビジネスにここまで活用出来ることにあらためて驚きました。
―生成AIの活用についての基本理解としてー
はじめに、生成AIをビジネスに活用するやり方について、実践的にイメージできるお話がありました。
①商品コンセプトの違いで、生成AIで描かれる映像メージが大きく変わる。
例えば、アサヒスーパードライ、キリン一番搾り、その他・・のコンセプトをAIに教えると、
そこで表現されるイメージ画像(絵)は大きく変化する。(実際に画像の違いを見せていただきました。)
また、そこに違う視点を入れるなら、その画像も自由自在に変化させることが出来る。
PR画像は、これから生成AIを使うことが当たり前、使わないことが考えられない、と実感しました。
但し、どういうコンセプトを伝えるのか、また出てきた画像に対して、最終的にどう評価し、どんな修正を加えるかは、
まさに『人間に委ねられている』こともあらためて確認できました。
※この点は、今回のコラム文章、後半の私の感想にそのままつながると思います。
②日々の仕事のサポート役として、様々なケースで活用できる。
例1:「『中小企業の社長の仕事とは』をレポート5枚、パワーポイントにまとめて」と指示。
条件として「変化に対応する、オールランド経営者」と言う要件を加える。
さまざまな課題について、その対策を、要件などを加味して整理して表示してくれる。
例2:「その内容を踏まえて、数分(5分程度)のラジオ番組を作成してください。」と指示すると、
ラジオ番組のシナリオを作ってくれる。また自分が話す機会に際して、スピーチ内容を作ってもらうこともできる。
(例:結婚式場でのスピーチ、2分程度など・・)
例3:事務処理の効率化。例えば、領収書4枚を写真にとって、「仕分けしてください」で、処理してくれるので、会計事務が効率化する。
例4:商談の事前情報の収集と整理が出来る。実際に訪問予定の会社の事前情報として、
業績、商品、強み、課題、経営者の性格・好きな言葉等々・・。
以上については、会場でその場でパソコンを操作して、実演していただきました。
私は商談への活用としては、事前情報の収集がなにより有効であり、その上で相手企業に合わせた提案書の作成、
さらには提案トークや商談のシナリオ作りなどが考えられると思います。
それらの活用は大半の企業で即実施できますし、大きな効果が間違いなく期待できるでしょう。
―商品企画のアイディア出しについて―
一方、商品企画等のアイディア出しについても、生成AIを活用すると改善アイディアがいろいろ出てくることを、実演していただきました。
特に、「絵にすると、改善アイディアがいっぱい出てくる」と言うお話は、目に鱗でした。
例:
・超高級車のフェラーリを10人乗りの車にしたら?
・バーバリーが犬用の服を作ったら?
・ティファニーが女性用学生服、あるいは80歳のおばあちゃん向け服をつくったら?
(この例の結果も、実際にその場でパソコン操作して、見せていただきました。文章ではそうした話も目にしますが、
実際に目の前でビジュアルに見せていただくと、そのインパクトはとても大きいものがありました。)
また「サービスを絵にする」ことも、新たな驚きを持った気づきになりました。
例1:老人向けモビリティサービス・・絵にしたり、ポスターにしたりする。
例2:DeNAでは、生成AIのプロトタイプ付で企画提案することをルール化している。
(誰でも商品企画できるし、ノウハウも手に入れられる)
―専門領域での生成AIの活用についてー
①目的にあわせて、生成AIを活用する。
(分析、判断、回帰、予測の機能をAIで発揮)
例1:医療、教育用は、急速に発展しており、マーケットは急拡大している
例2:お客様の問い合わせを生成AIに任せる
例3:面接AI(どこでも誰でも、一万人の面接も可能)
例4:薬物、飲み物などの新製品開発
例5:不良品を画像で判断(水道管の劣化判断等も)
例6:アバターが実演販売(AIを使って)
②自社なりの職務ノウハウを、生成AIを使って標準化、レベルアップ
例<自社の商品企画の活用>
・手順として⇒コンセプト+デザイン+評価
・企画の視点⇒1)カテゴリー、2)技術、3)ヘビーユーザーの使い方、求めているもの 4)お困りごと
例:既存商品の全く新しい使い方を探索
サランラップ:サイクリングバイクのタイヤ?
マスキングテープ:インテリアに使う
例:技術から、可能性のあるテーマ、カテゴリーを探索
「親和性のあるカテゴリー」と「親和性の無いカテゴリー」から、可能性のあるテーマを抽出。
その上で、キャッチコピー、ネーミング、ポスター化。
例:ヘビーユーザーの特殊な使い方を探索(出来るだけ多く抽出)
評価は、10秒で算出できる。
良いところ・問題点、強み・弱み、改善のアイディア、まで出させる。(流行や、競合比較も・・)
※「親和性の無いカテゴリー」から考えさせることと、評価までAIを使って行うことについては、
「そんなやり方があったのか!」と思いました。
―中小企業の機会と課題について―
<機会として>
・テストマーケティングをして、その結果を捉えて、本格投資する、と言う工程をより有効に実施できるようになってきた。
(顧客体験が何より重要。それをテストマーケティングで出来る。)
・中小企業発の小さな商品がいっぱい出てきて、それがよく売れている。
スモール販売。例:シャンプーや化粧品等
・既存の流通や広告が崩壊しつつある。
SNSにきめ細かく発信したほうが売れるし、ネット販売で売ることも簡単に出来る。
・セグメンテーションがどんどん細かくなっている。
その上、生成AIを使うことで、何より早く新商品サービスを提供できる。また、個人に合わせてPR出来る。
例:講師派遣のトライは、子供一人一人の現状と目標を踏まえて、最適な先生になってくれる生成AIを開発。
<課題として>
次のような壁がある
1)リーダーに求められるハードルが高い。
(理解、テーマ・ゴールの設定・・が難しい場合がある。)
2)現在の部署の業務範囲の壁(AIは現状の業務の壁を越えてこそ、大きな成果を期待できるが、それだけに既存部署の抵抗も生まれやすい。)
3)自分の仕事がなくなる不安と、そこからくる抵抗
4)新しいことをやる余裕が無い。
(今の仕事をこなすことで精いっぱい、と言う職場も多い。特にリーダーがそうなっている場合が多いだろう。)
<結果>
・AIに乗り遅れるリスクが拡大。現在、その差がどんどん広がっている。
・将来の雇用計画を見誤るリスクが発生している。
(AIで出来ることが増えれば増えるほど、雇用者の給与は高くなっていく。自社の中核業務以外は外注化。
専門分野でも単純作業はAIに代替されていく。一方で優秀な人材の獲得競争はより激化するだろう。)
さまざまなAI活用事例をいろいろお話していただきました。お話のスピードが速くて私のメモが追い付かないことも多かったので、
上記内容の一部は私の解釈になっていることは、ご容赦ください。
ビジネスに生成AIを最大限活用することを実際に進められている、当事者からの生なお話でした。
ビジネスに生成AIを使わないことが考えられない、という感覚が今回のご講演から、ひしひしと伝わってきて、
とても刺激を受けました。大変ありがとうございました。
それで後半は、今大会の生成AI関連のご講演から、私が思ったことを述べたいと思います。
生成AIの進展は、まさに急激ですから、今日の感想が明日には陳腐になってしまうかもしれません。
でもだからこそ、今思えていることを書き残しておくことも大事、と思います。
そのようなつもりで書きましたので、ご興味のある方には、是非読んでいただければと思います。
後編へ続く
「今夏(2025.7)大会講演への感想として③【後編】」
―生成AIに関するご講演から、今考えるべきこと、とは!!―
文責:株式会社CBC総研 山川裕正氏
(講演依頼サイトの講師SELECTにとびます)
講師SELECT 山川裕正氏 プロフィール(講演依頼サイトの講師SELECTにとびます)
