09.成長計画ばかりが計画ではない |
経営計画を作る時に、対前年何%upだけに固執している会社があります。
成熟社会、人口減の国内市場を対象としている会社では、右肩上がりの計画は難しいのが現実です。
こう言うと反論したいのが、「それでは給料は上げなくてよいのですか?」というものがあります。
給料は出来れば上げてあげたいものです。
一方で、既存事業がどう見ても伸びないということがあります。
東日本大震災から5年が経ちました。
この5年間は、アベノミクスの経済効果もあり、被災地企業も右肩上がりの景気の中で伸びてきました。
ところが、順調だった被災地企業も5年経つと基本ニーズのある部門以外は、
成長が見込めなくなってきています。
このような中で2016年、2017年と成長を描くことが難しくなってきているのです。
私の関係先では、思い切って東日本大震災以前の2010年,2009年に合わせた計画づくりをしている
会社もあります。
ところが、気がつくと急に需要に体力を合わせたために、固定費が増えすぎてしまっていたのです。
そこで、東日本大震災以前に合わせた体力にすることを検討しています。
仮に、「給料を上げる」ということを前提にするならば、それに合わせた固定費のバランスを
考えなくてはなりません。
次回:2016年6月15日 掲載
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