2023年2月6日

VUCA(変動、不確実、複雑、曖昧)時代の社長の大戦略① ―よくよく考えて・・“明るく元気!”ー前編

VUCA(変動、不確実、複雑、曖昧)時代の社長の大戦略① ―よくよく考えて・・“明るく元気!”ー前編

はじめに

VUCAと言う言葉を最近よく目にします。「変動、不確実、複雑、曖昧」の略称で、もともとはアメリカの軍事用語だそうです。
コロナが全世界に一気に蔓延する中、ウクライナ戦争まで勃発し、いずれもその終息が全く見通せていない今の状況にぴったりな用語ですね。
日本で生まれた用語でないことが少々残念です。
今のVUCAな状況というのは、たまたま起こったのではなく、歴史的な必然ぐらいに思ったほうがいいと、私は思っています。

特に日本の場合、過去30年に及ぶ社会経済の大停滞、これから待ち受ける人口の急激な縮小と超高齢化の進展、
確実に起こる地震や火山噴火等の大災害等を考えると、
今後社会経済の成熟衰退がそのまま続くというより、突然とんでもない混乱状況に見舞われ、
その後すばらしい再生を遂げる(あるいは更なる衰退の道をたどる)ことになることは、十分考えられるでしょう。

「もはや以前の時代に戻ることはない。だから絶対に過去の常識にとらわれていけない!
何が起こってもおかしくない!これからは覚悟を決めて、自分で考えて自分で行動する。」と腹を据えることが、
すべての人にとって大事と思えます。
特に社長さんにはそう思います。

そこで、そんなVUCA時代に社長さんが取るべき大戦略について、あらためてゼロから“無心”になって考えてみたいと思います。

それで、こんなステップで考えることにしました。

①心・・・なにより強い心、精神力を鍛えたい。どうしたら強い精神力を鍛えられるか?
②考え方・・・不動の考え方を身に着けたい。不動の考え方とは何か?
③方法論・・・一方で、変化多様化混沌化した世界で生きる実践的な方法論を見出し、それを実践したい。その方法論とは、どんなものなのか?

①心・・・なにより強い心、精神力を鍛えたい。どうしたら強い精神力を鍛えられるか?

今回は①から考えてみたいと思います。
①なにより精神力を鍛えたい。どうしたら強い精神力を鍛えられるか?
何が起こってもおかしくない時代ですから、何か起こっておろおろしてしまう事が、何よりまずいと思います。
それに耐えられる強い精神力を鍛えることがまずは必要でしょう。
何が一番大事なのか、と考えたら、次のようになりました。

(1)何より“明るく元気!”

その一番の答えは・・・「明るく元気」でした。
あまりに安直に思える方もいるかもしれませんが、いろいろ考えた末の答えと思って下さい。
実は、私は35年ぐらい前に経営コンサルタントとして独立したわけですが、
その時は、本当にこれから何が起こるかわからない、と思って、
腹の底からの危機感というか恐怖心まで持っていたことを思い出します。
その時、何より怖かったのは、自分の気持ちが落ち込んで仕事に手がつかなくなること。
そこで、なにはともあれ「どんなことがあっても、落ち込まない!」と心に誓いました。
それから、「サラリーマン時代と違って健康を害したら一巻の終わり!だから『絶対元気!』」とあわせて誓ったわけです。
そう誓うと、時には障害や失敗もありましたが、実際落ち込むことは無くなりましたし、
はっきり言って「元気」でいられたと思います。
そしてここまでやってこられたのも、無意識にも「明るく元気」をモットーにして、やってこられたからと思います。

と、私の個人的な話になってしまいましたが、この「明るく元気」は、社長さんにとって、
目指すべき本当に大事なキーワードと思います。
「どうしたら(自分、会社のみんな、お客様や周りの人や企業が)明るく元気になれるのか?」と考えたら、
これからやるべき経営施策の60~70%ぐらいは見えてくるのではないでしょうか。

では、どうしたらみんなが「明るく元気」になれるのか?
私の考えるキーワードを挙げましょう。

「希望」 「信念と誇り」 「チャレンジ」 「成長の実感」 「他者との深いつながり」です。

※この他に、なにより重要キーワードとして「健康(な肉体の保持)」が考えられますが、今回はビジネス活動に限った話として、外しました。

さて、前編はこのくらいにして、
後編では上記の各キーワードについて解説していきます。

後編へ続く

文責:株式会社CBC総研 山川裕正氏

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